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5月2日 遺伝研サイエンスアワー

第4回目の今日は、「医学研究マウス」や「実験」のお話。

国立遺伝学研究所・教授の城石俊彦さんにお越し頂きました。

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「マウス」といえば、実験に用いられるネズミのことですが、みなさんあのネズミさん達、一匹おいくらだと思いますか。

「・・・300円くらいかなぁ・・・」というのが花村の予想。

答えは「1,000円~3,000円くらい。種類によっては10,000円やそれ以上のものもいます。」とのこと。

ゼロがひとつ少なかった・・・!

腰が抜けてしまいました。

(↑さすがにこんな衣装ではありませんでしたが。)

◎マウスってどんな生き物なんですか?

日本で言うハツカネズミ、ですね。もともとヨーロッパの種がスタンダードでしたが、最近では研究用として日本のマウスに注目が集まっています。実験向いているんですね。中でも、この三島の山奥で捕まえたことが原点の「三島マウス」はこの分野の研究機関では世界中で知られています。

◎外国のマウスと日本のマウス、どう違うの?

外国のマウスは大体平均20g前後ですが、日本のマウスは10gの小型です。外国のマウスは内臓脂肪を蓄えやすいのに対し、日本のマウスは皮下脂肪を蓄えやすいと言えます。皮下脂肪を蓄えやすいということは、エネルギー貯蓄しやすい体ということ。食糧難でも生き抜くのに適した燃費のよい体質ですね。これは今行っている「肥満」についての研究にも繋がってくる要素です。

◎肥満はエネルギーを蓄えること?ってことは本当は体に良いの?

「体に良い」とは言えません。ただ、動物として「強い」性質だとは言えますね。今や飽食の時代ですが、もし食料が手に入らない環境になったらどうでしょう?少しの食事でもたくさんの脂肪(エネルギー)を蓄えられる方が、より長く生存できる可能性を持っていることになります。本来、生物としてはとても重宝するはずの性質ですが、今やメタボなどと言われて疎まれてしまう。人類のたどる運命とは面白くも皮肉なものです。

◎肥満は体質?

研究により、遺伝による影響も大きいのではないかという見方が強まっています。更に研究を重ねていけば、そのメカニズムが解明され、人の体型をより健康に導く法則を見出せるかもしれません。

◎手の生えた蛇を作ってるって本当ですか?!

はい、手の生えたヘビを作る研究をしています。ヘビには手足がありませんが、なんとその名残や遺伝的な情報を持って生きているのです。その情報を何らかの方法で引き出せたら・・・手の生えたヘビが誕生するという訳です。ちょうどトカゲのような感じでしょうね。ただ、ヘビがあんなふうにニョロニョロ体が長いのは、手を使わずとも前進するためなのです。もし手が生えてきたら、果たして、体を使って歩くのか、手を使って歩くのか・・・?謎なところです。

その珍研究、どんな役に立つのですか?

実は、役にたちません(笑)。研究には大きく分けて二通りあります。ひとつは、ひとつめに紹介した肥満の研究のように、人の生活を豊かにするもの。もうひとつは、手の生えたヘビのような、探究心が原動力の直接的には何の役にも立たない研究です。

何のために科学はあるのでしょう??

即刻役立つ研究だけが科学ではないということです。例えば、宇宙の果てには何があるのか、という知的探究心を満たす為に膨大な費用をかけて望遠鏡を作ったりしますが、仮にその疑問が解決したところで、私達の日常生活は特に変わるというわけではありません。人は、芸術や文学といった、なくても生きて生けるものをも愛し、育み、探求する心を持ち合わせています。科学もそれと同じで、人類の知的探求心を満たす研究というものにも、とても意味があると考えることができます。

科学とは、人の生活を豊かにするため、そして、知的探究心を満たす感動を得るためにあるのだと思います。

*******

城石先生、楽しいお話ありがとうございました。

余談ですが、私は理系でも文系でもなく芸術系の学校に通っていました。「存在しなくても困らないもの(文学や芸術)を研究することにどんな意味があるのだろう」と悩んだことを今回思い出しました。

「科学も文学と等しい。」

今日は、先生のそんな一言がとても新鮮に響きました。利便性に直結しないものを追い求める心というのは、人類特有の豊かさであり、とてもすてきな財産だなぁとしみじみ感じました。

ラジオの前のあなたはいかがでしたか?

来週も、科学のお話をぐんと身近に感じていけますように!

どうぞお楽しみに☆

 

∞花村湖子∞

 

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