みなさんこんにちは。花村です。
「脱毛の原因遺伝子を特定」
という研究成果が遺伝研から発信されました。
報道機関各種が大きくとりあげていましたね。
発信者は、遺伝研サイエンスアワー第5回に出演して頂いた相賀先生(発生工学研究室教授)でした。
以前お話して下さった「ノックアウトマウス」を用いての研究の成果です。
◎復習!ノックアウト遺伝子
ノックアウト遺伝子とは、いわば破壊された遺伝子です、とお伝えしました。ある特定の性質を持つ遺伝子の働きを壊してマウスを繁殖させることで、実際体にどんな変化が見られるのか。そういった研究を積み重ねた結果、「脱毛の原因遺伝子」を特定できたということです。
◎キーワードは「Sox21」
今回の研究では「Sox21」という、遺伝子が発言するためのスイッチの役割をする転写遺伝子をノックアウトしたマウスの解析が行われました。
◎ノックアウトマウスはどうなった??
このノックアウトマウスは正常に発毛するのですが、生後15ヶ月ごろから次第に脱毛が始まり、約一週間後には全身の毛が抜け完全なヌードマウスになります。しかしその後再び発毛が起こり、役25日後に再び脱毛するのです。
つまり。発毛、脱毛のサイクルは正常に機能していますが、この転写遺伝子Sox21を働かなくしたマウスは脱毛が異常に早く起こってしまい、周期的な脱毛状態を繰り返すことになるということです。
Sox21は、キューティクル層に特異的に発現しており、キューティクルの重要な構成タンパク質であるケラチン遺伝子の発現を抑えているということが解りました。
通常、電子顕微鏡で観察すると、毛は毛根に繋ぎとめるため、ギザギザな形状をしているのですが、タンパク質の量が激減するため、この構造がなくなってしまうということです。

◎脱毛の原因は、男性ホルモンの働きだけではなかった!
男女問わず、脱毛・薄毛で悩んでいる方は多かと思いますが、その原因が、男性ホルモンの影響による、男性型脱毛症や加齢による脱毛に関してはよく知られているところです。しかし今回、性を問わずおこる脱毛や薄毛の原因として髪の毛の一番外側にあるキューティクル層の異常も原因のひとつになるということが明らかになったのです。
今後の新しい脱毛治療に糸口が!!素晴らしいことです。
◎世界の遺伝研!
テレビで相賀先生が白衣で説明されているのを見まして、改めて感動してしまいました。ふるさと三島にこんな偉大な研究機関があったとは。。
遺伝研サイエンスアワー、今後も是非お楽しみに!
花村湖子でした。

