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遺伝研サイエンスアワーの最近の情報記事

遺伝研サイエンスアワー

ラジオdeサイエンス

今回のゲストは

国立遺伝学研究所 発生工学研究室 小久保博樹先生でした。

給油ポンプを片手に現れた小久保先生!!

もしや実験道具?∑(・д・)

違いました。今回も面白いお話をうかがえましたよ。

 

■放送後記~cococolumun~

生体の要~心臓~

先生は研究で心臓を扱っていらっしゃいました。みなさん、右心房、右心室、左心房、左心室、弁、って覚えていますか?中学2年の理科の授業で習ったやつです!(人体のしくみの授業が大好きだったので異常に覚えている私。^^;)今日は、まずその復習から入りました。(なるほど、給油ポンプが必要なわけです!)心臓は、簡単に言えば、体中を巡って戻ってきた血液を肺に送り、新鮮な酸素を蓄えさせて、また心臓から全身に送っていく、という働きをしています。先生は厳密にはその「発生」を研究されているのですが、私達に身近な話題をということで、今日は主に心臓の不思議についてお話し頂きました。

心臓は筋肉痛にはならない

心臓は筋肉、だそうです。それにしても、自分の意思では動かせないし、ずっと運動しているのに筋肉痛を感じることもない。不思議な臓器です。副交感神経というものに司られている、とうのが、無意識で動き続けている理由です。「筋肉痛」というのはありませんが、ご存知、「心筋梗塞」というのはあります。確かに「筋」の字が入っていますね(・д・)。心臓を健康に守るには、やはり「太らないこと」が必要だそうです。心臓そのものにも脂肪がついてしまうんですって!それは想像するだに負担ですね。みなさん、私達は無意識でいても一生懸命動き続けてくれている心臓です。時々意識して、健康管理に努めてあげたいものですね。

 

―死は生の対極としてではなく、

その一部として存在する。―

村上春樹の本に登場する一節。このフレーズに、先生は強く惹かれたとのこと。サイエンスの世界において、生と死は対極にあるもの。日ごろ前提としている概念を覆す、村上氏の言葉にはハッとさせられることが多いのだそうです。死生観に関わらず、「○○とは△△なもの」という考えはどの職業においても持ちうるもの(むしろその前提が無いと始まらない)。しかし、その前提を様々な角度で眺める習慣というのはとても価値があるのではないかと、今日考えさせられました。私は命というのは様々な段階を経て成長するものだと思っています。殷・周・春秋戦国・秦・漢・・・みたいな時代の中のひとつの時代(ステージ)。生と死の前後にどんなステージがあるのかはわからないけど、私達はきっと、どこかから来て、どこかへ向かうのでしょう。この「生」という時代にたまたま巡り合えたあなたと私はラッキー。常にご縁に感謝です。/『1Q84』も少し話題に上りました。これを語りだすとキリが無いのですが、酒の肴にしたら翌々日の朝まで呑めるような本です。(こんな解説でよいのでしょうか。汗) 

柔軟でいて鋭利。

サイエンスアワーを担当させて頂いていて、科学者の先生たちに対する私の中の固定概念のようなものが払拭されてきました。 柔軟でいて鋭利。そんな頭脳を持つ先生達との会話は非常に刺激的です。リスナーのみなさんはどうですか?

次回のオンエアもお楽しみに。

>>Hana.Co.

遺伝研サイエンスアワー

ラジオdeサイエンス

今日のゲストは

国立遺伝学研究所 遺伝情報分析研究室

中川草先生でした。

なんと畏れ多くも私の一級先輩。歳の近い先生とのなごやかトークとなりました。

■放送後記~cococolumun~

均衡の美。

私は、時に、自分を簡潔に言い表すと?と問われると、「歪(いびつ)」と回答します。どちらかというと、得意不得意、関心の有無が非常に極端な人間です。ですから、通知表を五角形のグラフに表そうものなら、とても痛々しい形になってしまいます。本日のゲスト中川先生は、そんな私とは対照的な素晴らしいバランス感覚の持ち主、という印象を受けました。まさに、均衡の美です。細かい引き出しが頭の中にきちんと並んでいて、必要な時に必要な情報を適切に取り出すことができる・・・歳が近いだけに、感銘を受けました。すごいなぁ・・・私の思いつきの変化球にも瞬時に対応して頂きありがとうございました。^^;

生き物にも設計図がある

本日のレジュメ、です。

中川先生に頂いた資料を元にご紹介します。ラジオで理解し切れなかった方、どうぞ復習に?お役立て下さい。

 

生物とゲノムの関係は家とそれを建てる際の設計図に例えられます。

設計図であるゲノムはDNAという4種類の異なった文字(専門的に言うと塩基)で書かれています。設計図の大きさは生物によって異なりますが、どれもとても大きく(人ならば約30億文字!)、必要なときに必要な部分なだけ部分的にコピーして、部品の組み立てに使われます。そのコピーとは生物にとってmRNAであり、部品はアミノ酸で、出来上がる物質は蛋白質です。

 

生物の驚くべきところは、人とミジンコのように、全く異なる生物でも、DNA→mRNA→蛋白質という一連の流れはほぼ同じであることです(セントラルドグマと呼ばれます)。これは大きなビルを建てるときも一戸建てを建てるときも、それぞれ設計図と同じような作業工程が必要であるということと似ています。

ただ、一戸建てでは二階部分を作る際には「階段」があれば十分ですが、大きな建物でたくさんのフロアがある場合は、「階段」では足らずに「エレベータ」のような機能が必要になります。

生物でもミジンコのような生物と複雑な我々のような生物ではそのように同じ生活するにしても、必要な機能が異なっているところもあります。

上記のような「同じ」部分も「異なっている」部分も、全部ゲノムの中に記載されています。

 

生物のゲノムを比較して調べれば、どこが「同じ」でどこが「異なっている」のかを、実際に突き止めることができます。なにせ、人だろうがミジンコだろうが、同じDNAという文字で設計図が構成されているからです。

 

これが「比較ゲノム」と呼ばれる研究分野です。

 

中川先生が現在されている調査では「蛋白質の翻訳開始機構の比較ゲノム解析」では、mRNAから蛋白質ができるまで」の仕組みが多様に変化していることを調べていらっしゃいます。この研究は先日9月21日にお亡くなりになった三浦謹一郎遺伝研名誉教授を中心として行われていた蛋白質の翻訳開始機構の研究の一部ということです。先ほど、「mRNA→蛋白質」の工程などは全ての生物に共通mと書きましたが、そのような基本的な仕組も進化し、多様化していることを明らかにしてきたということです。

 

「イライラ」と「ワクワク」は表裏一体

番組の中で、「研究をしていてどんな時にイライラしますか?」という質問をさせて頂きました。「仮説が裏切られた瞬間でしょうか。」という回答が。「ただし、その瞬間が研究のきっかけとも言えます。真実はどこにあるのか、その訳は何なのか。突き詰めるところが研究の醍醐味とも言えますので、イライラとワクワクは、いわば表裏一体です。」なるほどw(・。・)w 筋書きを用意して臨んだリポートで、相手から予想に反した反応や回答があったとき。あの瞬間に感覚としては似ているかもしれません。予想を裏切られるということはつまり、未知の世界でゴールを切れるということです。そのワクワク感は、自然、人をモチベートしてくれます。マイナスをプラスに変えていく力。それこそが、どの道で生きて行くとしても大切な感覚なのかもしれませんね。

 

先日立ち寄ったお洋服やさんで、サイエンスアワーを毎週楽しみにしていますとお声かけ頂き、俄然張り切っている花村ですw

来週も、どうぞお楽しみに!

 

>>Hana.Co.

 

遺伝研サイエンスアワー

ラジオdeサイエンス

今日のゲストは国立遺伝学研究所 哺乳動物遺伝研究室 天野孝紀先生でした。

「形」というものについて考えさせられる時間となりました。

■放送後記~cococolumun~

どうして手は手の形をしているのか。

こんなこと、考えたことありますか?ものを持つ、掴む、すくう、つまむ・・・様々な動きで私達の行動をサポートしてくれる「手」はいわば「最も便利な道具」と言えます。世の中に溢れる様々な道具、そのひとつひとつに設計図があるように、人の体の各器官にもきっと設計図のようなものが在るはずだ・・・それが、天野先生の研究の根幹にある思いとのことでした。先生は、主に「手」について、その発生や、動物によって形の違う不思議を研究されています。こういった研究は、最終的にはIPS細胞を使った医学的技術に反映していくことも可能だということです。

おすすめペットは古代魚

小さい頃から実にたくさんのペットを飼ってきたという天野先生。文鳥、ジュウシマツ、インコ、ウズラ、カメ、イモリ、ハムスター・・・。「手はどうして手の形をしているのか」というのは、まさに子供の頃から、色々な動物達を観察して育ってきたからこそのクエスチョンなのかもしれませんね。今日のみゅうくんの質問は「僕がペットを飼うとしたら何がオススメですか?」でしたが、なんと回答は「古代魚」でした(笑)。あのマイペースな雰囲気と不思議な顔つきが、なんとも癒し系とのことです。マンション住まいで犬猫の飼えない私・・・トライしてみようかな古代魚・・・。

週末は、スパイスを調合して本格的なカレーを作るという天野先生。正確な分量を調合してお料理するのは、研究に通じるものがあるとのこと。(もしかして白衣でクッキングしてたりして!)素敵な週末を大切に、これからもどうぞご活躍下さい!

さて、来週もお楽しみに。

>>Hana.Co.

 

遺伝研サイエンスアワー

ラジオdeサイエンス

今日のゲストは、国立遺伝学研究所 哺乳動物研究室の城石俊彦教授でした。

「科学の世界は日進月歩。」

そんな事を強く感じる30分となりました。

 

■放送後記~cococolumn~

「真実は更新されゆく。」

 「世の中に絶対は無い。この言葉を謙虚に胸に刻んで生きるということ。」今回はこのメッセージを深く感じました。ある意味、絶対を追求する科学者という立場にある先生からうかがったこのお話は、私の中にインパクトを残しました。今年、大きな話題となった足利事件のお話から始まった今回。事件当時のDNA鑑定から見て、現在の技術は更に進歩を遂げており、その信憑性は遥かに向上しているということです。当時の真実が現在も真実であるかどうかは、その都度最新の技術を持って確認していかねばならない。城石先生の、厳粛な職業観が垣間見えるお話をうかがうことができました。

 

「私は芸術家だったかもしれない。」

何を業として生きるか。これは私達にとってとても大きな問題であり、楽しみでもあります。城石先生は、アートの分野に関心が深く、ひょっとしたらそちらの道に進んでいたかもしれない、ということでした。サイエンスアワー始まって以来実にたくさんの先生方と対談させて頂きましたが、科学者とはまったく違う夢をもっていた過去のお話をうかがう度に、人生の面白さというか、予想できないカラクリを感じ、わくわくしてしまいます。紆余曲折万歳、といったところでしょうか。ちなみに私の小さい頃の夢を振り返れば、幼稚園の頃は「絵描きさん」でした。自分の世界観をたくさんの人に感じてほしい、という思いはものごころついた時から強かったのかもしれません。絵にして伝える、文字で伝える、言葉で伝える、手段はどれでも、根底にある思いはあの頃から一貫しているように思います。・・・ということに気付いたのはほんの最近ですが。自分でも気付かないような「芯」の部分が、実は一貫して、その人を「その」職業に導いているのかもしれないなと思いました。

 

さて、来週はどんなお話になるかしら!

お楽しみに。メッセージお待ちしてます。

ラジオを聞き逃してしまった方、ブログの感想でもかまいません。

よろしくお願い致します。

 

>>Hana.Co.

 

遺伝研サイエンスアワー

ラジオdeサイエンス

改編後、第1回・第2回のゲストは遺伝研副所長 五條掘孝教授でした。

『生きるとは四苦八苦(4×9+8×9)=108(煩悩の数)』

そんな意味深なキーワードから始まった今回。

サイエンスに生きる五條堀先生の心をうかがう時間となりました。

■放送後記~cococolumn~

「学びはひとつ」

 先生のアカデミックなお話をうかがっていて思うことは、「学びとは本来ひとつのものなのかもしれない」ということです。私達は学校で、国語、算数、理科、社会と、それぞれの枠組みの中で学び、得手・不得手を感じつつ成長してきました。しかし、先生のお話をうかがっていると、理科(サイエンス)の中に、国語も算数も社会も全て介在しているのです。アノ義務教育のハッピーエンドはもしや此処にあり?!などと思うのでした。「どうして勉強しなきゃなんないの」と幼い頃は思っていましたが、五條掘先生のような方に出会ってしまうと、学びはその人を豊かにするんだなと納得せざるを得ません。「あの時、化学や物理から逃げなければ、今、この方と更に深い話ができたかもしれない。」この心の叫びを、高校生の私に届けてあげたいです。(多分言うこと聞かないと思いますが^^;)

「啐啄同時」

 五條掘先生の研究室にはこの4文字が貼ってあるということです。『そつ(口へんに卒)』は鶏の卵がかえるとき殻の中で雛がつつく音、『啄』は母鶏が外から殻をかみ破ること。両者の息が合ったとき、殻が割れて雛が孵るということから、師家と弟子のはたらきが合致することを指す言葉だそうです。先生は研究者であると共に、教育者なのだという点で、はっとさせられました。見慣れない四字熟語の張り紙を見て、学生さんにその意味を訊ねられるということです。そこに自然、会話や交流が生まれる。その一連の情景が目に浮かぶと、なんだかほろりとするものがありました。

 

来週以降も、ユニークな教授陣が続々登場です。

凝縮した30分間をお届けできるよう精進してまいりますのでどうぞよろしくお願いします☆

 

>>HanaCo.

 

 

みなさんこんにちは。花村でございます。

遺伝研サイエンスアワーもお蔭様で開始から半年が経ちました。

今月から三島信用金庫さんをスポンサーに、「遺伝研サイエンスアワー ラジオdeサイエンス」としてお送りしていきます。どうぞお楽しみに。そして、半年間当番組を支えて下さいましたZ会さんにこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

●半年を振り返って

4月から半年のテーマは、主に、子供たちにサイエンスの浪漫を感じてもらうことでした。また、個性豊かな先生方から進路選択の上でのアドバイスなども頂いて来ました。人の生き方、転機というのは実に様々で面白い、そう感じられた方も多かったのではないでしょうか。私自身、とても感慨深く感じております。これから夢をつかんでいく小学生~高校生のみなさんに、改めてエールを送りたいと思います。

●これからの半年間

10月からは「人って面白い!」をテーマに先生方と対談をしていきたいと思っています。私がこれまでの半年間で一番強く感じたのは、やはり「人」への興味です。遺伝の研究で明らかにされる命の不思議はもちろん、出演される先生方の人となり、哲学、人生観には教わることが数多くありました。今後更に、そういった部分をクローズアップして行けたらと思います。

まだまだ未熟者な私ですが、みなさん今後ともよろしくお願いします。

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2009.10.10.花村湖子 拝

遺伝研サイエンスアワー

僕が

7月からお騒がせしているこども博士です

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どうぞよろしく。

青い上履きがチャームポイントなの。

みなさん応援してください。

メッセージや質問リクエストお待ちしてるよ。

 

本日のゲストは 国立遺伝学研究所

マウス研究開発室 小出剛先生でした

●こども博士、本日の質問●

「性格は、

遺伝子で決まるんですか?」

先生:性格は、遺伝と環境50-50で決まってきます

湖子:自分の性格で気にしている部分は誰しもあると思いますが、自分の努力次第で性格は変えられると考えてもよいのでしょうか?

先生:いい経験や、何か工夫や努力をすることで変えていくことは出来るかと思います。しかし、残り50パーセントはやはり遺伝なので、それもまた無視できない部分ではありますね。

湖子:では、もしかして、欠点を直すことより、長所を伸ばしていく方が、動物としては自然?

先生:はい。それはひとつ言えるかもしれませんね。

湖子:とんでもなく数学が苦手なわたくし。中学生のとき思うように点数が上がらなくて悩みました。一方で、国語や英語、人と話す「言葉」というものに強い興味があったんです。ある時、数学はあきらめてその分の時間、本を読んだり人との会話に費やして、その結果、今、この仕事にたどりついたというような気がするんですよね。あれは挫折のようでいて、結果、私らしさを創るきっかけにもなったのかもしれません。

先生:自分に合った部分をはやくにみつけて伸ばせた例ですね。私はといえば、幼稚園のカスタネットまでは大丈夫でしたがそれ以降の音楽はまるでダメ。やはり私も、音楽家は目指さず、遺伝研の仕事をしています(笑)。特性というのはやはりあると言えるでしょうね。

湖子:自分の長所を今一度、みつめなおしてみるといかもしれないですね。

先生:はい。でも苦手を克服する姿も美しいですがね!

湖子:そうですね。こども達には、バランスよく、自分らしさを磨いていって欲しいですね。

 

●今日わかったこと●

「性格は、環境と遺伝子、

半分半分で決まるのであ~る。」

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今日も素敵なお話をいただけました!

みなさん来週もお楽しみに!

小出先生、ありがとうございました!

第12回の今日は「ゲノム・遺伝子・DNA」のお話☆

ゲストは国立遺伝学研究所比較ゲノム解析研究室 藤山秋佐夫教授です。

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ゲノム、食べたことありますか?」

「〇#∞£ ?!」

 

ゲノム・・・なんだか噛むと弾力がありそう・・・イカリングっぽいイメージ・・・。レモンとか絞っちゃう系・・・?

実際、全ての生き物が遺伝子、ゲノムを持っているということであれば、食事をするたびに普通に食べていることになりますね。

んー、、あんまり気持ちのいい感じはしませんが^^;。。

さて今日はどんなお話が聞けるのでしょうか。

はじまりはじまりー!

 

 

 

◎ゲノムが解読されている動物ってどのくらいいるんですか?

50種ほどですね。中でも、ヒト、マウスが一番詳しく解析がなされています。

 

◎星の数ほどいる動物。どんな意図でその50種が選ばれたの?

色々な選抜基準はありますけれども。ひとつにはヒトとそれに近い生き物の解読。これで、私たちの健康や病気の治療に役立てることができますよね。続いて、役立つかといえば疑問ですが、私たちの数億年前の姿がわかってくる原始的な生き物の解読。そして、生き物の分化の分岐点になったような生き物達の解読。そういった生き物を選んで調べています。

 

◎ヒトとチンパンジーの違いってどのくらい?

ヒトとチンパンジーは500万年くらい前にゲノムが分化しました。1. 2~1.5%くらいの違いですね。数値的には大して変わらないといえばそうですが、それでも見た目や能力にはかなり違いがありますね。

 

◎生物は何故分化するんでしょうか。

大きく分けてふたつの理由があります。ひとつは、体内でゲノムが自然に書き換わる場合の分化。親から子、子から孫、と遺伝子の情報は伝わっていきますが、その情報量はおよそ30億文字あります。例えばみなさん、30億文字を見せられて、これを性格に書き写せと言われたらできそうですか?ケアレスミスを起こしそうですよね。生き物の体内でも全く同じ様なことが起こるんです。「間違っちゃう」んです。その「書き間違っちゃった」情報が、その子の性質となります。その繰り返しが、分化のきっかけになることがあります。ふたつめは、環境の影響によるもの。温暖化やいん石の落下、氷河期の到来など、環境が生物に与える影響は非常に大きく、それが分化の原因になる場合も考えられます。

◎この研究の面白さはどの辺ですか?

この研究の、というか、科学の面白さという話になりますが。やはり人が知らないことがわかる。新しいことを発見する喜び、でしょうか。知的好奇心が満たされる、という感じかな。例えばプラモデルを組み立てていて、最後の部品がプチっとはまった時の「できた!!」という充実感があるでしょう。ああいう感じだと思います。「わかった!!」という感覚は(笑)。

 

◎品種改良と、遺伝子組換はどう違う?

品種改良というのは、「美味しい」「役立つ」「作りやすい」など、人にとって都合のいい性質を選んできて採用するものを言いますよね。遺伝子組換は、例えば、大豆のゲノムの中に、除草剤に強い遺伝子をバクテリアから抽出して入れる。要するに外から持ってきたものを入れるというわけです。

 

◎遺伝子組換にも色々あるの?

そうなんです。一般的には食品に関することのイメージが強いと思いますが、例えば、組換自体は、父、母からこどもが生まれる時にも、両親の間で起きています。それに、なんと人為的ではなく、自然にもともとない遺伝子が他の生き物から入る場合もあるんです。「かいこ」がその例ですね。「水平伝搬」と言って、どういうわけか、他の生き物の遺伝子を体に持って生きている生き物もいるんです。

 

◎遺伝子組換が役立っている例は?

例えば治療に一役買っています。1980年にB型肝炎のワクチンを作りましたが、あれは、実際にB型肝炎にかかった人の血液から抽出したものからできたものです。ウイルスのたんぱく質を酵母を作らせるという方法で生まれた、いわゆる組換えワクチン。これは副作用が無くとてもよいワクチンとなりました。

 

◎先生はどんなお子さんだったんですか?

海岸に住んでいまして、アサリやヒトデやウニや、色々な生き物を捕まえて遊んでいました。生き物好きでしたね。高校生の時に素晴らしい先生にお会いして、この道に興味が湧きました。どんな先生に巡り合うかということは、人に大きな影響を与えますね。物理や数学は嫌いでしたが、化学はとても好きでした。生物の勉強はつきつめていくと結局化学反応ですから、その辺は必須ですね。

 

◎こども達にメッセージをお願いします。

ひとつは、とにかく好きな勉強をみつけてやってください。得意、不得意ではなくて、好きな勉強です。全てはそこから始まります。ふたつめは、基本を大切にして欲しい。オリジナリティ溢れる仕事をしたいと思うなら思うほど、やはり基礎は重要です。人から見えないところでどれだけ自分を鍛えたかがとても大切です。

 

◎夢はなんですか?

ゲノムがどんなふうに変化して、今の生き物になってきたのかを知りたい。それと、自分の体の中でゲノムがどう変わっているのかを見たい(笑)。難しいけれど。それが夢です。

 

藤山先生ありがとうございました。

好きなことを突き詰めて研究する姿勢。一生勉強。学びたいところです!

 

さて7月からのサイエンスアワー。ちょっとリニューアルします!

どうぞお楽しみに☆

 

花村湖子でした!

 

第11回 遺伝研サイエンスアワー。

今回はハエちゃんのお話。

ゲストは国立遺伝学研究所 無脊椎動物遺伝研究室の上田龍教授でした。

20090621213749.jpg「今日はね、連れてきましたよ。」

「え゛。ま゛さ゛か゛。」

ついに来てしまいました。実験用の動物君。タマゴさん、幼虫さん、サナギさん、成虫さん。スタジオに勢ぞろいしたのはショウジョウバエさんのファミリーでした。

「キレイなもんですよ。英語でフルーツフライと言って、果物の酵素なんかを好んで集まるハエです。ニクバエやクロバエといったハエが、汚いものにたかるイメージのハエにあたります。」

「ほぇー!」

「遺伝子操作によって体に表れた特徴が名前になることが多いです。これは『カーリー』羽の先が外向きにカールしてるでしょう?」

「うわ。ほんとだ!!カーリー・・・名前可愛い・・・。」

 

◎ショウジョウバエでどんな研究をしているんですか。

1万5千個のゲノムの働きを調べています。それぞれのゲノムを壊したら、体にどんな変化が現れるのか。先ほどのカーリーは、羽に表れましたね。

 

◎なぜまた、ハエなんですか。

多細胞生物の中で、一番簡単な遺伝子構造をしているんです。これを詳しく調べることで、ヒトの体についても解ることが増えてきます。

 

◎ヒトとハエじゃあ大分体に差がありますが大丈夫なんでしょうか。

例えばハエは背中が節々に分かれていますね。これはヒトにもハエにもあるんですよ。アイレス(目が無い)遺伝子を持ったハエは目が無いですし、マウスなら目が小さくなります。ハエはクチクラが異常増殖するとガンができます。マウスも同じで肉腫ができてガンになります。そんなふうで、ハエもマウスも7割は一緒。ヒトも大して変わりません、生物は実に多様で、「そうかと思うと、そうでもない。」そんな不可思議な生き物なんですけれどね。

 

◎遺伝子を持たない生き物っていますか?

いません。親から遺伝子をもらうから子ができる。遺伝子はいわば、自分を複製していくための手段です。逆に、遺伝子を持つものが生き物である、と言えるんではないでしょうか。

 

◎ハエを研究する面白さは何ですか。

 何と言っても実験でしょうね。形の変わる突然変異体が本当にたくさんあります。ショウジョウバエの見旧字体は100年の歴史がありますが、それでもまだ謎はたくさんあります。そんな不思議をひとつひとつ紐解くことが何よりの面白さではないでしょうか。

 

◎実験用のハエはどこからやってくるんですか。

主にアメリカ、ヨーロッパです。海外からもらうのが主流になっています。こういった実験用の動物は、それについて論文を書くと、無償で提供するというルールがあります。実際、遺伝研から世界に送ることもありますよ。何でも海外に頼りすぎは良くないと思っているので、今後遺伝研の中でも実験素材を作って生きたいと思います。

 

◎ちなみにハエはおいくらですか?

たっぷり入って30円(笑)。今は、ハエを入れる試験管代しかもらっていません。アメリカでは1000円、ヨーロッパでは3000円くらいかかるんじゃないでしょうか。うちは国立なのでその辺にゆとりがあります。

 

◎先生はどんな子供でしたか?

引っ込み思案の目立たない子供だったように思います。自分にとって面白いことは人にも伝えたいという意欲は今も昔も旺盛ですが(笑)。高校時代は生物の勉強はあまり好きではありませんでした。ただ、発生学の『卵はどうして親になるのか』という本に感銘を受けたのが、この世界に足を踏み入れたきっかけだったと思います。

 

◎こどもたちにメッセージお願いします。

迷ったら、たくさん本を読んでください。悩んでいる時は、実体のない考えに陥りやすい。ぐるぐるしてるのだったら、本を読む。そうすると、かならずその時の自分にしっくりするメッセージに出会え、大きな糧になります。

 

◎夢はなんですか。

ゲノムの働きをもっと全体的にとらえられるようになることです。多様な情報の全体像をどうしたらもっと簡単に見ることができるだろうということ。そうしたらもっと、研究に幅が出ますよね。

 

上田先生ありがとうございました。

つまづいたら本を読む。うん、私もそうしてきたかも、と思いました。本の世界にはいろいろな答が転がっています。今の自分にフィットする言葉を見つけられたら幸せ。さあ、読書ライフを始めましょう!それではまた来週☆

 

花村湖子でした。

 

 

 

 

 

 

第10回を迎えました、遺伝研サイエンスアワー。

今回のテーマは「バイキン」。

ゲストは国立遺伝学研究所 原核生物研究室 仁木宏典教授でした。

20090617114447.jpg「バイキンマンは必要です」

「?!」

「人の体重の1~2キロは菌ですから。」

 

衝撃の事実から始まるのが常なサイエンスアワーですが。心の準備はしていてもやっぱり驚かずにはいられません。

 

砂糖だらけのアンパンマンよりも、ひょっとしたらバイキンマンのが体に必要だったりして・・・?

ある種のホラーです^^;

さて、おっかなびっくりお話を伺うことにいたしましょう。

 

◎そもそも「ばい菌」て何ですか?

「細菌」です。人に有害なものをひとくくりに「ばい菌」と呼ぶ習慣があります。しかし、自然界の大きな仕組から考えたら「ばい菌」も非常に重要な菌に違いありません。

 

◎インフルエンザが流行りましたが、あれもばい菌?

あれは「ウイルス」です。DNAがカプセルに包まれているだけの単純構造をしていて、それが生き物の体内でパカッと割れて、その体に寄生して生きて行きます。それに対してバクテリア・細菌は、それ単体で生きています。ウイルスは寄生して育つ過程で、寄生された方の体がまいってしまうというわけです。

 

◎インフルエンザ、小学生~高校生の感染者が多いと聴きます。高齢な人がかかりにくいような気がするのは気のせい?何か訳がありますか?

1960年代以降に生まれ育った人が感染しやすいという説があります。それ以前の年代では、アジア風邪や、コレラ、ペストなどが流行した時代背景があり、その免疫力を持った人たちが多いと考えられます。そういう意味では、今の若い世代はこれまで危険が無かった分、免疫の面では弱いと言えるでしょう。

 

◎クラスで風邪が流行っても、絶対にかからない子っていますよね。あれは何故?

動物の生態系システムでそういうプログラムがなされていると言ってもいいかもしれません。その種が危機に瀕したとき、絶滅しないように、生き残るものが必ずあるように、そういった体質の違いがインプットされていると考えていいでしょう。

◎役立つ菌ってどんな菌?

なっとう菌、乳酸菌、それは本当に色々在ります。私たちの体内にも不可欠な菌がたくさん詰まっています。人は菌と共存しています。菌が体内から居なくなったら、ということは「ありえない」んです。

 

◎除菌しすぎはよくないの?

免疫力を下げてしまう場合がありますから、あまり菌に神経質になりすぎるのもよくないですね。インフルエンザにやられないようにするための一番の予防法は、やはり通常言われている手洗いうがいということになりますね。

 

◎どうして実験で大腸菌を使うの?

無害で、解りやすい素材だからです。ハツカネズミは繁殖に20日かかりますが、菌はだいたい20分で分かれてしまいます。しかも、冷凍保存しておけば、いつでも解凍して生きた菌を使えますのでその点も便利です。

 

◎先生はどんな子供でしたか?

バードウォッチングや昆虫が大好きでした。図鑑を眺めては、その条件の場所を尋ねて、図鑑と同じ鳥や生き物を見て興奮していました。本当に好きなことを突き詰めてきたら、こんな分野に舞い降りました(笑)。どちらかといえば、じっとしてられない問題児だったように思います。

 

◎今の子供たちに何かひとことお願いします。

本を手当たり次第読んでみてください。10冊読めば必ず1冊はヒットするものがあります。そうしてみつけた興味が、のちのちの宝になると思いますよ。

 

◎夢は何ですか?

ひとりでできることは限られていますので、時間をとにかく有効に使い、成果を出していきたいですね!

 

仁木先生はお話されるときのやわらかい目の表情が印象的な方でした。バイキンマンは嫌な奴と思っていましたが、今日ちょっと見直しちゃいました。どうぞ私の体内でイイ仕事してください(笑)。

 

以上、今日のまとめでした☆

 

花村湖子

 

第9回。今回は『双子について』を切り口にお話をうかがいました。

ゲストは国立遺伝学研究所・人類遺伝研究部門の佐々木裕之教授でした。

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◎奥さんが双子。お母さんも双子。そんな僕の子供は双子になる可能性が高いんでしょうか?(by番組ディレクター)

いえ(笑)それは無いですね。双子は250人に一組の確率で生まれてくると言われていますが、奥さんもお母さんも双子だからといって、双子が生まれやすいということはありません。

こんな質問から始まった第9回。今日はどんなお話が飛び出すのでしょうか。

◎人工授精だと双子や三つ子が生まれやすい?

それは言えます。排卵誘発剤を用いたりする場合、一度に複数の卵子が排卵されることがあります。そういった意味で、双子、三つ子が生まれやすいというのはありますね。ただし、その場合は一卵性、ではないですね。

◎一卵性双生児は、ひとつの卵子に同時に2匹?の精子が同時にゴールインするとできるの?

それは誤解です。あくまで、ひとつの卵子にひとつの精子です。ひとつの卵子の中で精子が何らかのタイミングで二つに分かれるんです。通常ひとり分の精子から二人の人間が生まれるというのは神秘的ですよね。

◎赤ちゃんが生まれて来る時、大きかったり小さかったりするのはなぜ?

お母さんの胎盤が影響しているという説があります。父親の遺伝子は母体から栄養をたくさんとって大きくなろうとしますが、母親の遺伝子は子供が大きくなりすぎると母体に負担がかかるので、小さく生ませようとします。この双方の遺伝子のバランスが生まれてくる子供の体重に影響してくるという説です。大きめで生まれてくる子は、お父さんの遺伝子が強めと言えるかもしれません。

 

◎一卵性双生児でも、大きくなってくると性格や顔つきに違いが見られるのはなぜ?

そうなんです。双子のおばあさんで有名な、今は亡き、きんさんぎんさんを思い出してみてください。彼女達は一卵性双生児ですが、性格も顔も、特に似ているように思えませんでした。こんな風に、遺伝子は、もとはひとつのものから始まったとしても、環境や様々な条件によってその性質が変化することがあるんです。私はそんなことから端を発した"エピジェネティクス"について研究しています。

◎えぴじぇねてぃくす ってなんですか(汗)?

エピはエピローグ、なんかのエピ(後)、です。ジェネティクスは遺伝学。つまり塩基配列の変化を伴わず、遺伝子の発現を活性化したり、不活性化したりする後世的装飾を言います。

◎例えばどんな・・・?

例えば「メチル化」ということを研究します。例えば、アサガオの花はたいてい二色混合で彩られますが、あの白い部分というのは、厳密に言うと「白」の遺伝子が発現しているのではなく、「青」の遺伝子がメチル化(働かなくなっている)からなんです。このメチル化はいわゆるフリーズ状態のようなもので、基本的には有効に働くのですが、時にメチル化してほしくない遺伝子までメチル化してしまうことがあります。例えば、ガン抑制細胞。私たちはこの細胞によって、ガンを抑制する働きを体に備えていますが、このガン抑制細胞がメチル化してしまう場合もあるんです。そうするとその人はもれなくガンになってしまうわけです。この研究が進むことで、より完全な再生医療が可能になってくるでしょう。

◎先生はどんな子供だったんですか?

どちらかというと文系少年でした。ただ家が医者家系だったので、そちらの方向に進んだのですが。ある時、顕微鏡で細胞を見たときに「なんて美しいんだろう」と感動したんです。それがこの世界に入ったきっかけだったかもしれない(笑)。私は顕微鏡の向こうにアートを感じてしまったんです。

 ◎子供達にメッセージを!

まず夢中になれることをみつけてとことんやり抜くといいと思います。そこから将来の突破口が見えてきますから!

◎夢は何ですか?

今はまだまだわからないことが目の前にたくさんありすぎて(笑)。そのひとつひとつが面白くて毎日が過ぎていきます。夢はこういった次から次におこる疑問をこれからも紐解いて行くことでしょうか。

 

佐々木先生ありがとうございました。チューリップの『青春の影』をリクエストいただきましたが、財津和夫さんと同郷ということで、こころなしかお顔も似ているような気が致しました。

先生が顕微鏡をのぞいて、アートを感じたというエピソードが私は印象的でした。私は基本的に数学ダメダメですが、方程式を習った頃、イコールの美学のようなものを感じてチョット感動した体験をふと思い出しました。ああいうふとした感動に、将来の道を決めるきっかけが潜んでいる場合もあるのかもしれませんね。そう思うと、幅広く勉強しておくことはとても豊かなことのように感じます。今からでも何か勉強しようかなぁ・・・。

来週もお楽しみに!

 

花村湖子

 

第8回。本日は「日本人とは」というテーマでお話を伺いました。

ゲストは集団遺伝研究部門教授の斉藤成也先生でした。

20090531135359.jpg

 

「ドラゴンボールZの大ファンなんですが」

「!?」

というユニークな発言めじろおしな斉藤先生。今までにない切り口から遺伝の話をして下さいました。

(←は花村の記憶スケッチ。。悟●なんですが(恥)。お許しください。ちなみに私はピッコロ様のファンです。これについて話すと長くなるのでまたの機会に。。)

◎DNAはまさに元気玉?!

ドラゴンボールZで、悟空が「元気玉」というやつを作るんですが。あれは地球上の生き物から少しずつ気をもらって集めてエネルギーの玉を作るんですけど、私たちの体もまさに元気玉のごとく、大昔のご先祖様のDNAを少しずつもらってできた賜物なんです。そう思うと、遺伝ってすごいことですよね。

◎実は三島大社にルーツがあるんです。

三島大社にはえびすさんという神様が祭られていますが、彼は実は島根県の大国主の尊の息子なんです。国を譲ったときに島流しにあって三島に流れ着いたんですね。ちなみにえびすさんのお兄さんにあたる人は、諏訪湖の諏訪明神と言われています。後に源頼朝も流されてきた話は有名ですが、地位のある人が流される先として選ばれた三島という土地は、豊かな土地であると言えますね。この三島という場所は古い神社のある、聖なる場所と言えます。

◎日本人の大元はどこなんでしょうか。

弥生時代に、大陸から渡ってきたと考えることができます。それが5万年前の話。人類はアフリカ大陸で20万年前に誕生したと言われていますから、日本列島でヒトが生まれ育ったというよりは、大陸から渡ってきたという方が考えやすいですね。

◎縄文フェイス、弥生フェイス、なんていう話を聞くことがありますが。

はい。沖縄と本土の人とで、顔の特徴というのは違いがあります。たとえば、SPEEDという沖縄出身の女性グループがありますが、彼女たちの中で、島袋寛子さんは沖縄出身ですが、顔は本土顔です。他の3人は典型的な沖縄顔ですね。そんな風に、顔のつくりからも、その人のルーツというのは割り出すことができます。

◎沖縄の人とアイヌの人は実は似ている?

日本列島は、アイヌ、本土、沖縄、大陸系の人々の4つのパターンに分かれます。その中で、北と南ではありますが、アイヌの人々と沖縄の人々が同じDNAを持ち、ルーツが同じだということが分かっています。二重構造説といい、ベルツというドイツの医者が発見したのですが、顔かたちだけでなく、DNAの側面からも、その共通性は明らかになっています。

◎どうしてまた、南端と北端に分かれているんでしょう?

1万2~3千年前を縄文時代と言いますが、ちょうど3千年前、稲作を伝えた渡来人が北九州、瀬戸内海を渡って入ってきたのですが、その時に、北から南までべったり存在していた人々が、その渡来人に中央をおさえられ、北と南に泣き別れたということになります。壮絶ですね。

◎文系の先生方との交流が深そうですね。

はい、そこからヒントを得ることがたくさんあります。その昔、人々は1年を2年とカウントしていた(つまり1月1日も7月1日も正月ということです。)ということや、方言のアクセントを研究した先生からは日本の文化がどこから来たかというお話も頂けてとても参考になります。

◎「DNAから見た日本人」という本がちくま書房から発行されましたね。

ここで「日本人が消えるとき」という章を最後につけてあります。今、国際結婚が増えていますが、それを繰り返すことで遺伝子の交じり合いがおき、世界中の人々がいずれひとつの人種になってしまう、という考え方です。そんな人々が集まったフローティングアイランドが、太平洋や大西洋にできたら面白いなあと、昔から考えています。

◎仏教学者の先生の本にも名前が出ていますね!

はい、佐々木閑という仏教学者の先生が実は高校の同級生でして、私は生物学ですが、それぞれの切り口から日本人を見つめているという共通点があり、いまだに交流が深いのです。今回その佐々木先生の本に、私の名前が出ているんです。

◎夢は何ですか?

小さい頃から、親戚の人の中にいて、その顔かたちの違いや似ている点なんかに興味をもっていました。顔かたちを決める遺伝子というのがまだ実ははっきりしていないんです。それを是非つきつめたいですね!

*****

斉藤先生ありがとうございました。理系と文系の融合を感じさせる、とってもユニークなお話を聞くことができました。ちなみに、今日のリクエスト曲は浜崎あゆみのEVOLUTIONでした。先生いわく、「あゆの詞は無常観がすばらしい。日本文化の伝統を体現している!」とのことでした。是非皆さん、そんな新しい観点で、あゆの世界を堪能してみましょう☆

以上、花村湖子でした!

 

みなさんこんにちは。花村です。

「脱毛の原因遺伝子を特定」

という研究成果が遺伝研から発信されました。

報道機関各種が大きくとりあげていましたね。

20090501230719.jpg発信者は、遺伝研サイエンスアワー第5回に出演して頂いた相賀先生(発生工学研究室教授)でした。

以前お話して下さった「ノックアウトマウス」を用いての研究の成果です。

 

◎復習!ノックアウト遺伝子

ノックアウト遺伝子とは、いわば破壊された遺伝子です、とお伝えしました。ある特定の性質を持つ遺伝子の働きを壊してマウスを繁殖させることで、実際体にどんな変化が見られるのか。そういった研究を積み重ねた結果、「脱毛の原因遺伝子」を特定できたということです。

◎キーワードは「Sox21」

今回の研究では「Sox21」という、遺伝子が発言するためのスイッチの役割をする転写遺伝子をノックアウトしたマウスの解析が行われました。 

◎ノックアウトマウスはどうなった??

このノックアウトマウスは正常に発毛するのですが、生後15ヶ月ごろから次第に脱毛が始まり、約一週間後には全身の毛が抜け完全なヌードマウスになります。しかしその後再び発毛が起こり、役25日後に再び脱毛するのです。

つまり。発毛、脱毛のサイクルは正常に機能していますが、この転写遺伝子Sox21を働かなくしたマウスは脱毛が異常に早く起こってしまい、周期的な脱毛状態を繰り返すことになるということです。

Sox21は、キューティクル層に特異的に発現しており、キューティクルの重要な構成タンパク質であるケラチン遺伝子の発現を抑えているということが解りました。

通常、電子顕微鏡で観察すると、毛は毛根に繋ぎとめるため、ギザギザな形状をしているのですが、タンパク質の量が激減するため、この構造がなくなってしまうということです。

saga1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎脱毛の原因は、男性ホルモンの働きだけではなかった!

男女問わず、脱毛・薄毛で悩んでいる方は多かと思いますが、その原因が、男性ホルモンの影響による、男性型脱毛症や加齢による脱毛に関してはよく知られているところです。しかし今回、性を問わずおこる脱毛や薄毛の原因として髪の毛の一番外側にあるキューティクル層の異常も原因のひとつになるということが明らかになったのです。

今後の新しい脱毛治療に糸口が!!素晴らしいことです。

 

◎世界の遺伝研!

テレビで相賀先生が白衣で説明されているのを見まして、改めて感動してしまいました。ふるさと三島にこんな偉大な研究機関があったとは。。

 

遺伝研サイエンスアワー、今後も是非お楽しみに!

 

花村湖子でした。

第7回。本日は「イネ」のお話です。

ゲストは国立遺伝学研究所副所長倉田のり教授にお越し頂きました。

20090523121127.jpg

 「天井を突き破りそうに背の高いイネもあるんですよ」

「!」

「竹のように乾燥した土地に生えるイネもあります」

「!!」

「米が実った途端に地面に落ちるものもあります」

「!!?」

「米も一種のタネですからね(笑)。」

私たちが、日常目にする田園風景は、どうやらヒトが食べるために改良を加えたイネであって、野生のイネはかなりワイルドなようです。

さて、一体今日はどんなお話が飛び出すのでしょうか!

 

◎どうしてムギじゃなくてイネの研究を?

日本人ならやっぱりパンよりお米でしょ(笑)。それは冗談にしても。やはりイネは私たちの生活にとても密接であるということが言えるでしょう。そして、何よりイネというのは染色体がとても小さく、ゲノム解読がしやすいんです。全ての穀類の元になるのが、このイネと言っても良いと思います。ですから、イネの遺伝子を突き詰めて研究していくと、同時にムギの性質についても解ることが増えてくるんですよ。

 

◎イネとムギには遺伝子的にはどんな違いがあるんですか。

一番の違いは、染色体の大きさ、だと思います。イネの遺伝子がアリンコくらいだとすると、ムギのそれはイモムシくらいあるんです。かなりの大きさの差でしょう。しかし、実際のムギとイネ。見た目上は大きな差はないですよね。染色体が大きいほどその体が複雑な作りをしているかというと、それは違うんです。染色体は代を重ねるごとにその情報がコピーされていくのでそれでムクムクと大きくなったのが、ムギ、と言えるでしょう。

 

◎遺伝子組換えの食品て、実際は安心なんですか?

そうですね。一般的に「遺伝子を組換えた」と聞けば、なんとなく怖いイメージが湧くかもしれませんが、食品の遺伝子組換えに使われる遺伝子は、実際に自然界で他の植物が作っているものであって、それを組み込んだからといって悪影響があるとは考えにくいと思います。私たち科学者は、その安全性をしっかり確かめて、それが一般のみなさんにも理解しやすい形でお知らせしていくことが、必要になってきますね。

 

◎実りの多い植物を増やせば、人口爆発による食糧難にも立ち向かえるかもしれませんね?

うーん。確かに、収穫量の多い品種を改良して行けば食料の増産も考えられますね。ただし、自然界のバランスですとか、社会構造上の問題も併せて考え出すとその問題は非常に複雑で、一概に「はい」とは言いがたいところがあります。ただ、害虫に強いイネというのは編み出すことは可能です。これまでのイネの改良は、どうしても「味」にこだわっていて、それ以外の野生のイネの性質を落としてきていますから、「害虫に強い」という性質をプラスすることで、厳しい環境下でも育つ強いイネというのは改良していけると思います。

◎動物ではなく、もの言わぬ植物の研究をする面白さは?

植物というのは、動物と比べて非常に単純なつくりをしています。節を積み重ねて成る植物の茎や、葉の構造を見てもそれは明らかですね。しかし。この単純さが「タフ」さに繋がっています。色々な環境の変化に対して融通のきく、フレキシブルなところがあるんです。そういうところは、ヒトとしても見習いたいところだなぁなんて思ったりもします。人はストレスに弱いですからね(笑)。植物はそういう意味で偉大ですし、面白いところでありますね。

 

◎先生はどんな子供だったんですか?

私は、とにかくボーっとしていました(笑)。小学校の低学年より前の記憶がありません(笑)。この世界は個性的な先生方が多いですが、わたしについてはこんな感じです。色々な人が色々な角度から物事を研究していくと、ユニークな結果が出て面白いんですよね。

 

◎研究のきっかけは?

私は大学院生の時代から植物に興味があったのですが、あのころはまだ研究があまり進んでいない分野でしたので、まさかこんなにも早くゲノム解読されると思っていませんでした。分子生物学、とりわけ植物に関しては、日本ではほとんど研究機関もありませんでしたので、大学院を出てからの10年間は、動物の研究をしていました。巡り巡って、イネゲノムの研究に入った、という感じです。

 

◎夢はありますか?

野生のイネの性質を全部調べて、それが、いつ、どういう風に、何が原因で分化してきたのかを研究していくことで、これから先、未来に役立てていけたらと思っています。過去に学び、未来に生かす、といったところでしょうか。

 

********

倉田先生、ありがとうございました。

私たちの生活にとても身近なイネの話題でした。私たちが日ごろ目にする田園風景は、実は人の研究、改良の賜物だったのですね。驚きでした。遺伝の分野の研究がこれからもっと進み、未来を明るく照らしてくれますように!

 

以上、花村湖子でしたっ!

 

第6回目の今日は「ゼブラフィッシュ」というオサカナのお話でございます。

ゲストは国立遺伝学研究所・准教授 酒井則良先生でした。

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「人とオサカナは似てるんです。」

「ええっ??」

という衝撃的な事実から始まりました、第5回。酒井先生はゼブラフィッシュというお魚を用いて色々な研究をしていらっしゃいます。

◎人とオサカナが似てるって、どういう意味ですか?

頭が上にあって、足が下にあり、腹と背の区別がある。頭があって、そこに脳みそが入っていて、目、鼻、口があり、そこから脊椎がぐんと伸びている。ほら、似てるでしょう(笑)?

◎それって当たり前に感じるんですが・・・(汗)

要するに、脊椎動物の性質が共通しているということです。そういう意味では、オサカナもマウスもヒトもとてもよく似ている、というか、同じということになります。

◎ゼブラフィッシュってどんなオサカナなんですか?

体長5センチほどの小型の魚です。全ゲノム配列では、ヒトと80%の相同性があり、遺伝子の数もほぼヒトと同じです。とても実験に適したオサカナなんですよ。稚魚の段階では体が透明で、体の中まで観察できます。

◎ズバリ、1匹おいくらですか?

ゼブラフィッシュは1匹100円くらいです。マウスが1000~3000円というお話だったと思いますが、その点、とてもリーズナブルです。マウスほど飼育にスペースを要さないので、その点でも使いやすいですね。

◎マウスとゼブラフィッシュの使い分けは?

マウスは体内受精、オサカナは体外受精ですよね。なので、卵子が受精してから細胞分裂を繰り返して行く過程を観察、研究するにはゼブラフィッシュの方が適しています。

◎ゼブラフィッシュでどんな研究をしているんですか?

ヒトとの相同性が高いという点を活かして、さまざまな研究をしていますが、遺伝病の解決に役立ったり、水産業に役立つ技術を編み出しているところです。水産業においては、病気にかかりにくい魚を作る研究などをしています。

◎夢はなんですか?

まずは研究を世に出すことですね。私たちの研究した成果が、色々な分野で役立つようになればとてもうれしく思います。

 

*********

酒井先生、どうもありがとうございました。

もともと、血の出るような動物を実験に使うのがためらわれ植物を扱う研究室に入ろうとしたところ、定員オーバーでじゃんけんに敗れ、オサカナの研究をすることになったという酒井先生。高校のときは「暗記もの」のイメージであまり興味がなかった生物学ですが、ひとたび研究室で実験を始めてみると、それはとても面白い世界だったとおっしゃいます。

新しい世界に常に興味を持って暮らしていけたら、この世にはチャンスがいっぱいなのかもしれませんね!

来週もどうぞ、お楽しみに。

 

∞花村湖子∞

 

 

第5回目の今日は「発生遺伝学」のお話です。

ゲストに国立遺伝学研究所 発生工学研究室の相賀裕美子先生にお越し頂きました。

20090501230719.jpg

 

「わわ。綺麗な方!」

相賀先生の第一印象です。待ち合わせ時間より少し早めに到着した先生には、何かシャキシャキした活気が漂っていて、ちょっと憧れてしまう素敵な女性でした。その昔、『ハンサムな彼女』というマンガがありましたが、先生を形容するにはそんな表現がピッタリ、という印象でした。そんな先生が取り組んでいらっしゃる研究は、一体どんなものなのでしょうか・・・。

実際にどんな研究をしているんですか。

生き物の発生過程で、どの遺伝子がどんな働きをして、どんな形で生まれてくるのか、というようなことを調べていきます。具体的には、「ノックアウト遺伝子」というものを使って実験をしていきます。「ノックアウト遺伝子」とは、言ってみれば"破壊された遺伝子"です。(私がパンチするわけではありませんヨ。)正常な遺伝子を取り出して、このノックアウト遺伝子を代わりに組み込んでみるのです。そうした場合、生まれてくる生物(実験ではマウスを使っています)はどのような形をもって生まれてくるか。そこを観察、研究しています。ノックアウト遺伝子を組み込まれたマウスは、生まれる前に死んでしまうものもありますし、何か異常を持って生まれてくる場合もあります。そうした研究をすることで、どの遺伝子が、どの機能を果たしているか、という事実関係がひとつひとつわかるようになります。

異常を作れる、ということは、正常を作れる、ということ?

そういうことになりますね。奇形を作り出す目的は、あくまで、正常な発生をいかにして促すか、ということ。この研究が進むことで、遺伝病の発見や改善が可能になってくるはずです。

お父さんとお母さんの遺伝子をチェックして、異常を発見、改善したら、生まれてくる子は正常になる、ということ?

簡単に言えばそういうことですが。実際は生殖細胞に手を加える、もしくはそのものをある種人工的に作り出す、という話になると、解決すべき問題が山のように出てきます。技術的なことはもちろんですが、倫理的にも、とても難しいところですね。受精卵ができ、そこから生物が誕生する。いわば神がかり的な領域に手を触れることになるわけですから、そこは非常に繊細なところですよね。

「発生遺伝学」は遺伝学の根源と言えそうですね?

そうですね。遺伝の分野はめまぐるしく技術の進歩が見られ、新しい研究や開発、試みが多く行われます。それはこれからの将来、ますます加速していくでしょう。ですが、私はだからこそ、この「発生遺伝学」という基礎を深く研究し、揺ぎないものにしていくことは更に重要になってくると思っています。今後の技術革新ができる限り正確に行われていくためにも、人の幸せに繋げていくためにも!

相賀先生は、この分野にいつ頃から興味を持たれたんですか?

小さい頃から、好奇心がとても旺盛でしたね。子供向けの科学雑誌のおまけについてくる実験キットであれこれ実験したり、親にねだって買ってもらった顕微鏡で、その辺から汲んできた水を観察して小さな生き物を見たり・・・。野山で駆け回るようなかなり活発な子供でしたよ。アウトドアです。本当に(笑)。それと、高校の時の、生物の先生が本当に素晴らしい方で。教科書に載っていないような事まで取り上げて話して聞かせてくれました。生物の分野が「面白いっ!」と思ったのはあの時でしたね。素敵な先生に出逢えたことはとっても大きな宝です。

今の夢は何ですか?

研究室の若いスタッフ達をどんどん育てて行くことですね。彼らの成長を見ることはとても面白い。私自身がもっと若い頃は、自分が何かを新しく発見したりすることへの夢や希望が多かったけれど、今は次世代の人たちにとても希望を持っています。若い人たちは、やっぱり頭が柔らかくて、発想や、考え方の切り口がとても面白いんですよ。こころから応援したいです。

◎「遺伝研」は大学院?

「大学院大学」と言います。大学を卒業した人たちが、更なる研究を積みにやってくるという感じ。ただ、現状として、一般的には自分の出た大学の大学院にそのまま進学するというケースが多く、遺伝研を選んで入ってくる人たちというのは決して多くは無いんです。私達はもっともっと来てくれることを望んでいるんですが。手塩にかけちゃいますよ(笑)。

!敢えて遺伝研を選んで入ってくる方々って、ユニークそうですね。

それは言えます。自分のやりたいことを、コダワリをもって追い求めてここにたどり着いた!という人たちが多い気がします。大学卒業してすぐ来る方もいますし、いったん就職してみたもののやっぱり研究したい!といった方もいます。確かに集まっている人々は個性的な面々ですね。虫取りが趣味で未だに虫取り網もって山を駆け回る人もいますし(笑)。

!研究者の方々ってどうしてもインドアなイメージがありますが・・・

それはないです!というか、アウトドアな人多いですよ。私自身、テニスが趣味ですし、遺伝研の中にテニスサークルがあって、みんなでよくプレイします。飲み会とかになれば、難しい話は殆どしませんしね(笑)。別に、インドアで堅苦しい人の集まりというわけでは全然ないんですよ。

!わ。遊びに行きたくなりました(笑)。

どうぞ、来てください(笑)。

 

**********

さて、今日の放送いかがでしたでしょうか。

「応用を重ねるには基礎が肝心!」

どんどん進化を続ける遺伝分野の研究ですが、最先端の技術が突き進むほど、その基礎となる「発声遺伝学」というものの重要性も高まるのだなぁということを知りました。「応用を重ねるには基礎が肝心!」ということは、遺伝の分野に関わらず、すべてのことに通じる教訓です。あのイチロー選手も、世界の名選手と呼ばれるようになってもなお、基礎練習はおろそかにしない、むしろじっくり時間をかける、ということの真理と同じだと思います。う~ん。深い。。

「どうして勉強しなくちゃいけないの?」

という小さい頃いだいた疑問の答えも、この辺にあるのかもしれません。基礎学力をつけておけば、大きくなってやりたいことを見つけたときにかけがえの無い糧になるということです。今日の相賀先生のお話は、そんな「学ぶということ」に対する姿勢についても色々考えさせられる貴重な時間でした。

 

さあ、お勉強しよう♪(←私はもう遅いか?!)

 

「人をつくる、明日をひらく」株式会社Z会の提供でお送りしました!

来週もお楽しみに!!

 

∞花村湖子∞

 

第4回目の今日は、「医学研究マウス」や「実験」のお話。

国立遺伝学研究所・教授の城石俊彦さんにお越し頂きました。

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「マウス」といえば、実験に用いられるネズミのことですが、みなさんあのネズミさん達、一匹おいくらだと思いますか。

「・・・300円くらいかなぁ・・・」というのが花村の予想。

答えは「1,000円~3,000円くらい。種類によっては10,000円やそれ以上のものもいます。」とのこと。

ゼロがひとつ少なかった・・・!

腰が抜けてしまいました。

(↑さすがにこんな衣装ではありませんでしたが。)

◎マウスってどんな生き物なんですか?

日本で言うハツカネズミ、ですね。もともとヨーロッパの種がスタンダードでしたが、最近では研究用として日本のマウスに注目が集まっています。実験向いているんですね。中でも、この三島の山奥で捕まえたことが原点の「三島マウス」はこの分野の研究機関では世界中で知られています。

◎外国のマウスと日本のマウス、どう違うの?

外国のマウスは大体平均20g前後ですが、日本のマウスは10gの小型です。外国のマウスは内臓脂肪を蓄えやすいのに対し、日本のマウスは皮下脂肪を蓄えやすいと言えます。皮下脂肪を蓄えやすいということは、エネルギー貯蓄しやすい体ということ。食糧難でも生き抜くのに適した燃費のよい体質ですね。これは今行っている「肥満」についての研究にも繋がってくる要素です。

◎肥満はエネルギーを蓄えること?ってことは本当は体に良いの?

「体に良い」とは言えません。ただ、動物として「強い」性質だとは言えますね。今や飽食の時代ですが、もし食料が手に入らない環境になったらどうでしょう?少しの食事でもたくさんの脂肪(エネルギー)を蓄えられる方が、より長く生存できる可能性を持っていることになります。本来、生物としてはとても重宝するはずの性質ですが、今やメタボなどと言われて疎まれてしまう。人類のたどる運命とは面白くも皮肉なものです。

◎肥満は体質?

研究により、遺伝による影響も大きいのではないかという見方が強まっています。更に研究を重ねていけば、そのメカニズムが解明され、人の体型をより健康に導く法則を見出せるかもしれません。

◎手の生えた蛇を作ってるって本当ですか?!

はい、手の生えたヘビを作る研究をしています。ヘビには手足がありませんが、なんとその名残や遺伝的な情報を持って生きているのです。その情報を何らかの方法で引き出せたら・・・手の生えたヘビが誕生するという訳です。ちょうどトカゲのような感じでしょうね。ただ、ヘビがあんなふうにニョロニョロ体が長いのは、手を使わずとも前進するためなのです。もし手が生えてきたら、果たして、体を使って歩くのか、手を使って歩くのか・・・?謎なところです。

その珍研究、どんな役に立つのですか?

実は、役にたちません(笑)。研究には大きく分けて二通りあります。ひとつは、ひとつめに紹介した肥満の研究のように、人の生活を豊かにするもの。もうひとつは、手の生えたヘビのような、探究心が原動力の直接的には何の役にも立たない研究です。

何のために科学はあるのでしょう??

即刻役立つ研究だけが科学ではないということです。例えば、宇宙の果てには何があるのか、という知的探究心を満たす為に膨大な費用をかけて望遠鏡を作ったりしますが、仮にその疑問が解決したところで、私達の日常生活は特に変わるというわけではありません。人は、芸術や文学といった、なくても生きて生けるものをも愛し、育み、探求する心を持ち合わせています。科学もそれと同じで、人類の知的探求心を満たす研究というものにも、とても意味があると考えることができます。

科学とは、人の生活を豊かにするため、そして、知的探究心を満たす感動を得るためにあるのだと思います。

*******

城石先生、楽しいお話ありがとうございました。

余談ですが、私は理系でも文系でもなく芸術系の学校に通っていました。「存在しなくても困らないもの(文学や芸術)を研究することにどんな意味があるのだろう」と悩んだことを今回思い出しました。

「科学も文学と等しい。」

今日は、先生のそんな一言がとても新鮮に響きました。利便性に直結しないものを追い求める心というのは、人類特有の豊かさであり、とてもすてきな財産だなぁとしみじみ感じました。

ラジオの前のあなたはいかがでしたか?

来週も、科学のお話をぐんと身近に感じていけますように!

どうぞお楽しみに☆

 

∞花村湖子∞

 

  遺伝研サイエンスアワー第3回目の今日は

「国際DNAデータバンク」のお話。

国立遺伝学研究所副所長・五條堀孝教授にお話をおうかがいしました。

   

20090426193506.jpg「DNAデータバンク」みなさん、この言葉からどんな想像をされるでしょうか。花村の頭の中は、まさにこんなイメージでした。(←左図参照^^;)

「バンクってことはDNAを瓶詰めか何かにして、棚に並べて出し入れ自由にするってこと?!もしやホルマリン漬け?」

・・・モチロンそんな原始的な話ではありませんでした・・・。

 

◎多種多様なDNA情報をデータ保存

DNAの情報を、コンピュータに取り込み、膨大な量のデータを得てその暗号のようなアルファベットの羅列を解読することで様々な情報が得られるとのことです。その情報の蓄積が、データバンク。いわば情報の宝庫です。

◎では、暗号の解読やさんがいるんですか?洋書は翻訳家が違うことで、物語の解釈に微妙な変化が生じたりしますが、解析結果に誤差が生じたりしないんですか?

解読やさん(という名前ではないけれど)は存在します。誤差が生じては困るので、会合を開いてその調節や統一は行っています。一部の大学ではこの解読のための教育も始まっているんですよ。

◎膨大な情報量ということですが、その保存場所がパンクしてしまったりしないんですか?

情報の保存方法は今、大きな課題です。ハードディスクで保存してあるのですが、例えばその情報をやりとりする時は、データ通信では行わず、箱に詰めてそのモノを送るんです。データ通信には長時間を要するので、いっそ、送ってしまった方が早いというわけです。今や、遺伝分野の発展は、実はIT技術の発展と連動する形になっています。

◎DNAデータバンク、どんな風に役に立っていくのでしょう?

情報の蓄積量が増えれば増えるほど、遺伝についての不思議は解き明かされていきます。このことによって、人の病気を未然に防いだり、治療の活路が見出せたりしていけば素晴らしいと思います。

**********

とことん噛み砕いて、遺伝のお話を聞かせていただきました。五條堀先生、どうもありがとうございました!

「科学って浪漫がいっぱい。」

これまで3回の放送をしてきましたが、毎回こう感じずにはいられません。お話してくださる先生方の瞳がキラキラ輝いて、その未来予想図にこちらまでワクワクしてくるのです。世の中には色々なお仕事がありますが、どのお仕事にもそれぞれ夢と、人の幸せを願う心があるのだなあと感じ、こころがあたたかくなる思いがしてきます。

花村は素朴な質問をたくさん先生方におうかがいし、リスナーのみなさんに興味深く聴いていただけるように努めていきます!

来週は国立遺伝学研究所・教授の城石俊彦先生に「医学研究マウス」や「遺伝の不思議」についてお話をうかがいます。「マウスって一匹いかほどなのかしら?」「その珍研究、どんな役にたつのかしら?」花村の果てしない疑問は後をたちません。

来週もどうぞお楽しみに!!

∞花村湖子∞

 

スタート以来、『遺伝って面白いんだね・・』、『わかりやすいよ・・・』など大好評の「遺伝研サイエンスアワー」4月25日は、国立遺伝学研究所副所長・五條堀孝教授をお迎えして「国際DNAデータバンク」のお話を伺います。どうかお楽しみに・・・「遺伝研サイエンスアワー」は毎週土曜日12:30~13:00放送中です。(by Y.S)




 

kohara-sama.jpg第2回の今日は、「国立遺伝学研究所」所長の小原雄治さんをお招きして、「ゲノム」のお話を伺いました。

小さくて大きい遺伝のお話

動物、植物、微生物。地球上の生き物は全て、細胞から構成されています。例えば人の身体は、約60超個の細胞からできていて、その大きさはわずか10~50ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリメートル!!)。そのひとつひとつの細胞の中に、核があり、その核の中に大切に抱かれているのが、「ゲノム」~遺伝情報~があるというわけです。

この極小の核の中に、膨大な情報量が含まれているというのはなんとも驚きの事実。

ヒトのゲノムには23種類の染色体がありますが、これを本に例えて説明してみると少し解りやすくなります。ヒトのゲノムの部屋には23種類の本棚があるとします。この本棚が染色体。それぞれの染色体の本棚にはたんぱく質の作り方や、それらのタンパク質をつくるべき時期や量が書かれている本がたくさん並んでいます。ただし、それらの本の中には、何が書いてあるのかさっぱりわからないものも少なくありません。すべての本のうち90~95%が意味の解らない本だといわれているそうです。これらの本、一冊一冊が「遺伝子」というわけ!

これらの本の解読を進めていくことで、例えばその人の病気の傾向がつかめて健康管理しやすくなったりと、私達の生活がより豊かなものになっていくのだそうです。実は私の生活にも密接な関わりを持つ遺伝のお話・・・大変興味深くお伺いしました。小原先生ありがとうございました。

次週は国立遺伝学研究所副所長の五條堀孝先生をお招きして、「国際DNAデータバンク」のお話を伺います。(DNAを貯蓄しちゃうのっ?!もしや瓶詰め?!)超文系のわたくしが、素朴な疑問をぶつけて参ります。

どうぞお楽しみに!

<花村湖子>

先週からスタート、大好評の「遺伝研サイエンスアワー」4月18日はゲストに「国立遺伝学研究所」所長の小原雄治さんをスタジオにお迎えします。小原さんは"ゲノム"の権威!!興味深いお話が伺えると思います。(by  Y.S)
本日から始りました「遺伝研サイエンスアワー」
この番組は、日本が世界に誇る「国立遺伝学研究所」の研究者
の皆さんに毎回登場頂き、世界最先端の研究内容をどなたにも
分かり易くお話いただくものです。
さて、記念すべき第1回は元副所長で、名誉教授の「森脇和郎」
さんに"番組主旨"や"遺伝研の歴史"をお話頂きました。
(番組パーソナリティは花村湖子でした)
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